懸垂は、やってみると思った以上にキツい種目です。1回もできない方も多く、3〜5回はできるけれどそこから伸び悩んでいるという方もたくさんいます。しかし、正しいアプローチで取り組めば、着実に回数を伸ばしていけるのが懸垂の面白いところです。
この記事では、懸垂の回数を増やすための具体的なトレーニング方法とコツを、レベル別に詳しく解説していきます。0回の方も10回を目指す方も、自分に合ったステップを見つけてみてください。

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自宅トレで本当に要るものは、思っているより少ないです。優先度の高い順に器具とギアを並べて、それぞれ何ができるようになるかを整理しています。

懸垂の回数の目安とレベル分け
まず、懸垂が何回できればどのレベルなのか確認しておきましょう。一般的な目安は以下のとおりです。
- 0回:まずは「ぶら下がる」ことと補助トレーニングから始めよう
- 1〜3回:初心者レベル。フォームを固めながら回数を伸ばす段階
- 5〜8回:中級者レベル。ある程度の筋力がついている状態
- 10〜15回:上級者レベル。懸垂がかなり得意な部類
- 20回以上:かなりの上級者。加重懸垂にステップアップしてもいい段階
男性は連続10回できれば上級者と言っていいレベルですし、女性なら1回できるだけでもかなりすごいことです。今の自分の回数を基準に、次のステージを目指していきましょう。
懸垂が0回の人がまずやるべきこと
懸垂が1回もできない場合、いきなりバーにぶら下がって無理に引こうとしても効果は薄いです。段階的にステップアップしていく方法を紹介します。
ステップ1:デッドハング(ぶら下がり)
まずはバーにぶら下がるだけの「デッドハング」から始めましょう。30秒以上ぶら下がれることが懸垂の第一歩です。握力と肩周りの筋力を鍛えられます。
ステップ2:斜め懸垂(インバーテッドロウ)
低い位置のバーを握って、かかとを地面につけたまま体を引き上げる種目です。負荷が軽いため、懸垂に必要な筋肉を安全に鍛えられます。10回×3セットを目標にしましょう。
ステップ3:ネガティブ懸垂
台や椅子を使って懸垂のトップポジション(あごがバーの上)まで上がり、そこからゆっくり5秒かけて下ろしていく方法です。「下ろす動作」で筋力を鍛えることで、持ち上げる力が徐々についてきます。5回×3セットが目安です。
ステップ4:バンドアシスト懸垂
ゴムバンド(レジスタンスバンド)をバーにかけて、足や膝にひっかけることで負荷を軽減する方法です。バンドの強度を段階的に弱くしていくことで、最終的に補助なしの懸垂ができるようになります。


懸垂3回→10回を目指す具体的なメニュー
1〜3回はできるけれど回数が伸びないという方は、以下のプログラムを試してみましょう。
グリースザグルーブ法
これは「限界まで追い込まない代わりに、1日の中で何度もやる」という方法です。例えば最大5回できる方なら、1セット2〜3回を1日に5〜6セット、インターバルは1時間以上空けて行います。
限界まで追い込まないからフォームが崩れにくく、神経系の適応が効率的に進むのがメリットです。自宅に懸垂バーがある方には特におすすめの方法です。
ピラミッドセット法
セットごとに回数を変えていく方法です。例えば以下のような組み方をします。
- 1セット目:最大回数の80%(4回できるなら3回)
- 2セット目:最大回数の60%(2回)
- 3セット目:最大回数の40%(1〜2回)
- 4セット目以降:ネガティブ懸垂で追い込む
補助種目の組み合わせ
懸垂の回数を伸ばすには、懸垂だけを繰り返すよりも補助種目を組み合わせた方が効率的です。
- ラットプルダウン:懸垂と似た動作で広背筋を鍛えられる。重量調整ができるのがメリット
- ダンベルロウ:背中の厚みをつけて引く力を強化
- バイセプスカール:上腕二頭筋を強化して懸垂での引き上げ力をサポート
- フェイスプル:肩甲骨の安定性を高めて、懸垂の初動をスムーズにする
懸垂の回数を増やすための5つのコツ
1. 肩甲骨の使い方を意識する
懸垂で回数を伸ばすには、腕の力だけに頼らず背中(広背筋)をしっかり使うことがポイントです。まず肩甲骨を少し寄せて下に引き下げ、そこから体を引き上げるイメージで行うと、広背筋に効率よく効かせられます。
2. 握り方を見直す
バーを強く握りすぎると、前腕が先に疲れてしまいます。指をフックのようにバーにかけて、軽く握る意識で行うと、握力の消耗を抑えられます。サムレスグリップ(親指をバーの上にかけない握り方)を試すのも一つの方法です。
3. 呼吸を止めない
体を引き上げるときに息を吐き、下ろすときに息を吸うのが基本です。呼吸を止めてしまうと酸素が足りなくなって回数が落ちます。
4. 体を揺らさない
反動を使って体を振り子のように揺らすと、回数は稼げますが筋力は伸びません。体幹をしっかり固めて、体が前後に揺れないようにコントロールしましょう。
5. 体重管理も視野に入れる
懸垂は自分の体重が負荷になる種目なので、体脂肪率が高いと回数が伸びにくくなります。食事管理で余分な体脂肪を落としながら、筋肉を維持・増加させると、回数アップにつながりやすいです。
懸垂のバリエーションと使い分け
慣れてきたら、いろいろなグリップや握り幅で行うことで、刺激の入り方を変えられます。
オーバーグリップ(順手)
手のひらを前に向けた標準的な握り方です。広背筋全体にバランスよく効きます。幅を広めにすると広背筋の外側、狭めにすると上腕二頭筋の関与が増えます。
アンダーグリップ(逆手)
手のひらを自分に向けた握り方で、いわゆる「チンアップ」です。上腕二頭筋の関与が大きくなるため、順手より回数をこなしやすい方が多いです。懸垂初心者はこちらから始めるのもよいでしょう。
パラレルグリップ(中手)
手のひらを向かい合わせにした握り方です。肩関節への負担が少なく、長期間続けやすいです。肩の痛みが気になる方におすすめです。


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懸垂の回数アップに効果的な週間プログラム例
週3回のトレーニングで、懸垂の回数を効率的に伸ばすプログラム例を紹介します。
月曜日(懸垂メインの日)
- 懸垂:最大回数の80%×5セット(インターバル2分)
- ネガティブ懸垂:5秒×5回×2セット
水曜日(補助種目の日)
- ラットプルダウン:10回×4セット
- ダンベルロウ:10回×3セット
- バイセプスカール:12回×3セット
金曜日(懸垂チャレンジの日)
- 懸垂:最大回数に挑戦×1セット
- 残りのセットは最大回数の60%×4セット
- フェイスプル:15回×3セット
懸垂で注意すべきポイント
- 肩の痛みがある場合は中止する:懸垂は肩関節に負担がかかる種目。痛みを感じたらフォームを見直すか、一時的に別の種目に切り替えること
- 反動(キッピング)に頼りすぎない:クロスフィットなどでは反動を使う懸垂もあるが、筋力アップが目的ならストリクト(反動なし)で行う方が効果的
- 毎日はやらない:筋肉の回復には48〜72時間ほど必要。中1〜2日は休息を入れよう
- 手のひらのケア:懸垂を続けるとマメができやすい。グローブやチョークを活用して手のひらを保護しよう
懸垂の記録を管理するコツ
懸垂の回数を伸ばすには、日々の記録を取ることが非常に重要です。以下のポイントを参考に記録を管理しましょう。
記録すべき項目
- 日付とセット数:いつ、何セット行ったか
- 各セットの回数:1セット目は5回、2セット目は4回…のように詳細に記録
- グリップの種類:順手・逆手・パラレルのどれで行ったか
- 総回数(トータルボリューム):その日のすべてのセットの合計回数
- 体調やコンディション:睡眠時間、食事内容なども書いておくと相関が見えてくる
トータルボリュームが週ごとに増えていれば、着実に成長している証拠です。最大回数が伸びなくても、セット数や総回数が増えていれば焦る必要はありません。
モチベーション維持のコツ
懸垂は回数が伸びるまでに時間がかかる種目なので、モチベーションの維持も大事です。毎週の最高記録を更新していくことを小さな目標にすると、達成感を感じやすくなります。トレーニング仲間と一緒に取り組んだり、SNSで記録を共有したりするのも継続の助けになります。
よくある質問(Q&A)
Q. 懸垂は「あごをバーの上に出す」のが正しい?
実は、あごをバーの上に無理に出そうとすると首が前に出てフォームが崩れがちです。胸をバーに近づけるイメージで引き上げる方が、広背筋にしっかり効かせられます。
Q. リストストラップは使った方がいい?
握力が先に限界を迎えて回数が伸びない場合は、リストストラップを使うのもよいでしょう。ただし、素手での握力も同時に鍛えていくのが理想的です。メインセットはストラップなし、追い込みセットでストラップを使うのがバランスのいい使い方です。
Q. 体重が重いと懸垂は不利?
体重が重い分だけ負荷が増えるため、体重が軽い方より回数は出しにくくなります。ただし、体重が重い方は筋力のポテンシャルも高いため、筋力がついてくれば一気に回数が伸びることも多いです。
懸垂に効果的なストレッチと準備運動
懸垂は肩関節を大きく動かす種目なので、トレーニング前のストレッチと準備運動が非常に重要です。以下のメニューをウォームアップに取り入れましょう。
- 肩回し:腕を大きく前後に10回ずつ回す。肩関節の可動域を広げて怪我を予防する
- 胸を開くストレッチ:壁に手をつき、体を反対側にひねって大胸筋と肩の前側を伸ばす。左右30秒ずつ
- デッドハング:バーにぶら下がって全身をリラックスさせる。背骨の伸展と肩周りのウォームアップに効果的。20〜30秒
- バンド懸垂5回:強めのバンドで補助をつけて、軽い負荷で懸垂の動作を確認する
まとめ
懸垂の回数を増やすには、自分のレベルに合ったステップで段階的に取り組むことが大切です。0回の方はネガティブ懸垂やバンドアシストから始め、3回程度できる方はグリースザグルーブ法や補助種目の組み合わせで着実に伸ばしていきましょう。
回数アップの鍵は、腕ではなく背中(広背筋)を使う意識、フォームの精度、そして計画的なプログラムの3つです。毎日やるのではなく、適切な休息を取りながら週2〜3回のトレーニングを継続することで、着実にステップアップできます。焦らず、自分のペースで回数を積み上げていきましょう。
参考:澤原魁門 – 懸垂の回数を伸ばす方法 / Smartlog – 懸垂の目標回数
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