筋トレを頑張っているのに筋肉がなかなか増えないと感じている方はいませんか。その原因はほぼ間違いなく「食事」にあります。
筋肉を大きくするには、トレーニングだけでは足りません。体に十分な栄養を送り込む「増量期の食事」が非常に重要です。ただし「とにかくたくさん食べればいい」というわけでもありません。食べすぎれば脂肪ばかり増えますし、バランスが悪ければ筋肉は効率よく成長しません。
この記事では、増量期の食事の考え方から具体的なメニュー例まで、バルクアップに必要な食事の知識をすべてまとめました。これから増量に取り組む方は、ぜひ参考にしてみてください。

増量期とは?
増量期(バルクアップ期)とは、意図的にカロリーを多く摂って体重を増やしながら筋肉をつける期間のことです。
筋肉を効率よく成長させるには、体がカロリー的に「黒字」の状態、つまりオーバーカロリー(消費カロリー<摂取カロリー)である必要があります。これが増量期の基本的な考え方です。
逆に、カロリーを制限して体脂肪を落とす期間が「減量期」です。増量期と減量期を繰り返すことで、長期的に筋肉量を増やしていくのがボディメイクの王道パターンですね。
増量期のカロリー設定
メンテナンスカロリーを知る
まず、自分のメンテナンスカロリー(TDEE:体重が増えも減りもしないカロリー)を計算しましょう。
ざっくりした計算式はこちらです。
| 計算式 | 例(体重70kgの場合) |
|---|---|
| 体重(kg) × 35〜40 | 70 × 37 = 約2,600kcal |
活動量が多い方は高め、デスクワーク中心の方は低めに設定しましょう。
増量期はメンテナンス+300〜500kcal
増量期に摂るカロリーは、メンテナンスカロリーに+300〜500kcalが目安です。体重70kgの方なら、1日2,900〜3,100kcalくらいになります。
「もっとたくさん食べたほうが筋肉が増えるのでは?」と思うかもしれませんが、+500kcal以上にすると脂肪ばかり増えてしまうリスクが高くなります。
これがいわゆるリーンバルク(クリーンバルク)と呼ばれる方法で、脂肪をなるべく増やさずに筋肉を増やす現代的なアプローチです。昔ながらの「とにかく食えば食うほどデカくなる」的なダーティバルクは、結局減量期に苦労するためおすすめしません。

増量期のPFCバランス
カロリーだけでなく、三大栄養素(PFC)のバランスも大切です。体重70kgの方を例にすると以下のようになります。
| 栄養素 | 目安量 | カロリー換算 |
|---|---|---|
| タンパク質(P) | 体重1kgあたり2g → 140g | 560kcal |
| 脂質(F) | 総カロリーの25〜30% → 83〜100g | 750〜900kcal |
| 炭水化物(C) | 残りのカロリー → 400〜425g | 1,600〜1,700kcal |
特に増量期は炭水化物をしっかり摂ることが重要です。炭水化物はトレーニングのエネルギー源であり、インスリンの分泌を促して筋肉の合成を助けてくれます。
増量期の1日の食事メニュー例
体重70kg・1日約3,000kcal目標の食事例を紹介します。
朝食(約700kcal)
- 白米 1.5合(約400kcal)
- 卵 3個の目玉焼き(約230kcal)
- 納豆 1パック(約100kcal)
- 味噌汁
間食1(約300kcal)
- プロテイン 1杯(約120kcal)
- バナナ 1本(約90kcal)
- ミックスナッツ 少量(約100kcal)
昼食(約800kcal)
- 白米 1.5合(約400kcal)
- 鶏もも肉 200g(約250kcal)
- サラダ(約50kcal)
- 味噌汁(約50kcal)
間食2=トレーニング前(約200kcal)
- おにぎり 1個(約180kcal)
- バナナ 半分(約45kcal)
トレーニング後(約300kcal)
- プロテイン 1杯(約120kcal)
- 餅 2個 or 和菓子(約180kcal)
夕食(約700kcal)
- 白米 1.5合(約400kcal)
- 鮭 1切れ(約150kcal)
- ほうれん草のおひたし(約30kcal)
- 味噌汁(約50kcal)
- 冷奴(約70kcal)
合計で約3,000kcal、タンパク質約140gです。これが増量期の基本的な食事パターンになります。

増量期におすすめの食材
タンパク質源
- 鶏もも肉:ムネ肉より脂質が多い分、カロリーを稼ぎやすい。増量期なら断然もも肉
- 牛肉(赤身):タンパク質に加えてクレアチンや鉄分も豊富
- 卵:完全栄養食でコスパも最高。増量期は全卵で食べましょう
- 鮭・サバ:良質な脂質(オメガ3脂肪酸)も一緒に摂れる
- 納豆・豆腐:植物性タンパク質。朝食に手軽に追加できる
炭水化物源
- 白米:増量期の炭水化物の王様。消化が良くて大量に食べやすい
- 餅:少量で高カロリー。食が細い方の強い味方
- パスタ:タンパク質も含まれている優秀な炭水化物源
- オートミール:食物繊維が豊富で腹持ちも良い
- さつまいも:ビタミンや食物繊維も一緒に摂れる
- バナナ:間食やトレーニング前後に最適
脂質源
- アボカド:良質な不飽和脂肪酸が豊富
- ナッツ類:少量で高カロリー。間食にぴったり
- オリーブオイル:料理の仕上げに回しかけるだけでカロリーアップ
- 卵黄:脂質とビタミンDが豊富
食が細くて食べられない人のコツ
「増量したいけど食べるのがツラい」という方は少なくありません。以下のテクニックを使うとだいぶ楽になります。
食事回数を増やす
1回の食事量を増やすより、食事の回数を増やすほうがラクです。1日3食を5〜6食に分けてみましょう。間食にプロテインやおにぎりを追加するだけでも違います。
カロリー密度の高い食材を選ぶ
餅、ナッツ、アボカド、グラノーラなどは少量でカロリーが高い食材です。食べる量を増やさなくてもカロリーを稼げます。
液体でカロリーを摂る
食べるのがキツくても飲むのは意外といけます。プロテインにバナナとオートミールを入れたシェイクは、500kcal以上を簡単に摂取できる最強ドリンクです。
ウエイトゲイナーを活用する
ウエイトゲイナーはタンパク質と炭水化物を高配合したサプリメントです。1杯で500〜1,000kcal摂れるものもあるため、食が細い方の救世主になります。

増量期のコンビニ飯おすすめ
自炊する時間がないときはコンビニも上手く活用しましょう。
- おにぎり2〜3個:炭水化物をしっかり確保
- サラダチキン:安定のタンパク質源
- ゆで卵:コスパ最強のタンパク質
- 牛丼(レトルト):タンパク質と炭水化物を同時に摂取
- バナナ:コンビニでも手軽に買える
- プロテインバー:間食にぴったり
増量期の注意点
- 体重の増加ペースは月1〜2kg:これ以上のペースで増えているなら脂肪が増えすぎている可能性あり
- 野菜も忘れずに:ビタミン・ミネラル・食物繊維も大事。消化不良を防ぐためにも食物繊維は重要
- ジャンクフードに頼りすぎない:栄養バランスが偏って体調を崩す原因になる
よくある質問(FAQ)
Q. 増量期はどのくらいの期間続ければいい?
A. 一般的には3〜6ヶ月が目安です。体脂肪率が高くなりすぎたら減量期に切り替えましょう。目安として体脂肪率15〜18%を超えたら減量を検討するとよいでしょう。
Q. 増量期に有酸素運動はしてもいい?
A. 軽い有酸素運動なら問題ありません。ただし、やりすぎるとカロリー消費が増えて増量しにくくなるため、週2〜3回・20〜30分程度に抑えるのがよいでしょう。
Q. お腹周りの脂肪が増えるのが気になる…
A. 増量期に多少の脂肪がつくのは避けられません。リーンバルク(+300〜500kcal)を守れば、脂肪の増加を最小限に抑えられます。
Q. 女性の増量期の食事はどう変わる?
A. 基本的な考え方は同じです。ただし体格が小さい分、メンテナンスカロリーが低いため、+200〜300kcal程度のオーバーカロリーで十分です。
Q. プロテインだけで増量できる?
A. プロテインだけでは炭水化物が不足するため、増量は難しいです。食事からしっかり炭水化物を摂ることが必須です。
まとめ:増量期の食事は「質の良いカロリー」を「コツコツ摂る」のが基本
- メンテナンスカロリー+300〜500kcalが増量期の目安
- タンパク質は体重×2g、炭水化物をしっかり摂る
- 食事回数を増やして1回の負担を減らす
- 食が細い人はプロテインシェイクやウエイトゲイナーを活用
- 体重増加ペースは月1〜2kgが理想
- ジャンクフードに頼らず質の良い食材から栄養を摂る
筋トレは「食事8割・トレーニング2割」と言われるくらい、食事の影響は大きいです。増量期の食事をしっかり整えれば、筋肉の成長スピードは確実に変わります。
最初から完璧を目指す必要はありません。まずは間食を1回増やすところから始めて、少しずつ食事量を増やしていきましょう。

参考リンク:

