バーベルロウ(ベントオーバーロウ)は、背中の厚みを作るのに欠かせないコンパウンド種目です。広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋をまとめて鍛えられるため、「背中のトレーニングといえばコレ」と言われるほどの定番メニューになっています。
ただし、フォームが崩れると腰を痛めるリスクがある種目でもあります。正しいフォームをしっかり理解してから取り組むことが大切です。
この記事では、バーベルロウの正しいやり方・鍛えられる筋肉・効果を高めるコツまで、初心者にもわかりやすく解説します。

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バーベルロウとは?鍛えられる筋肉と特徴
バーベルロウは、前傾姿勢でバーベルを腹部に向かって引き上げるトレーニングです。正式名称は「ベントオーバーバーベルロウ」で、「ベントオーバー(前かがみ)」の姿勢で行うことからこの名前がつけられています。
メインで鍛えられる筋肉
- 広背筋:背中の中部〜下部に広がる大きな筋肉。背中の「広がり」と「厚み」の両方に関わる
- 僧帽筋(中部・下部):背中の上部から中部にかけての筋肉。肩甲骨を寄せる動作で強く収縮する
- 脊柱起立筋:背骨の両脇を走る筋肉。前傾姿勢を維持するために常に働いている
サブで鍛えられる筋肉
- 上腕二頭筋:バーベルを引く動作で補助的に使われる
- 大円筋:脇の下あたりにある筋肉。広背筋と連動して働く
- 三角筋後部:肩の後ろ側。引く動作の最終局面で収縮する
バーベルロウは背中の筋肉をほぼ全体的にカバーできる種目です。デッドリフトと並ぶ背中トレの二大種目として、多くのトレーニーが取り入れています。
バーベルロウで得られる効果
背中の厚みが増す
バーベルロウは背中の筋肉を「横方向」に引く種目なので、背中の厚みを作るのに特に効果的です。広背筋だけでなく僧帽筋中部もしっかり刺激されるため、後ろ姿にボリュームが出ます。
姿勢が改善される
デスクワークやスマホの使いすぎで猫背になりがちな現代人にとって、背中の筋肉を鍛えることは姿勢改善に直結します。脊柱起立筋と僧帽筋が強くなると、背すじが自然と伸びやすくなります。
他の種目のパフォーマンスが上がる
背中の筋力はベンチプレスやデッドリフトなど、他のビッグリフトの安定感にも関わります。バーベルロウで背中を強化すると、総合的なトレーニングパフォーマンスが向上します。
基礎代謝がアップする
広背筋や僧帽筋は体の中でも面積が大きい筋肉です。大きな筋肉を鍛えることで消費カロリーが増え、体脂肪が燃えやすい体づくりにつながります。


バーベルロウの正しいやり方【基本フォーム】
スタートポジション
- 足を肩幅程度に開き、バーベルの前に立つ
- 膝を軽く曲げ、股関節から上体を前に倒す(上体の角度は床に対して約45度)
- 胸を張って背すじを伸ばし、腰が丸まらないように注意する
- 肩幅よりやや広めの手幅でバーベルを握る(オーバーハンドグリップ)
- 目線はやや前方の床を見る
引き上げ動作
- 息を吐きながら、バーベルをおへそ付近に向かって引き上げる
- 肘を後方に引くイメージで、肩甲骨をしっかり寄せる
- トップポジションで1〜2秒キープし、背中の収縮を意識する
下降動作
- 息を吸いながら、コントロールしてゆっくり下ろす
- 腕が完全に伸び切る直前で止め、背中のテンションを保つ
- これを繰り返す。1セット8〜12回が目安
動作中に腰が丸まると、腰椎に過度な負荷がかかり腰痛の原因になります。常に胸を張り、背すじが一直線になるよう意識してください。
バーベルロウのグリップによる違い
オーバーハンドグリップ(順手)
手のひらが体側を向く一般的な握り方です。僧帽筋中部〜下部への刺激が強くなり、背中の「厚み」を重視したい場合に適しています。
アンダーハンドグリップ(逆手)
手のひらが正面を向く握り方です。広背筋下部への刺激が強まり、可動域も広がるのが特徴です。ただし、上腕二頭筋への負荷も大きくなるため、腕が先に疲れやすいデメリットがあります。
ワイドグリップ
通常より広い手幅で握ると、三角筋後部や僧帽筋上部への刺激が増します。背中の上部を集中的に鍛えたい場合に有効です。


バーベルロウの重量設定と回数の目安
| レベル | 重量の目安 | 回数 | セット数 |
|---|---|---|---|
| 初心者(男性) | 30〜40kg | 10〜12回 | 3セット |
| 中級者(男性) | 50〜70kg | 8〜12回 | 3〜4セット |
| 上級者(男性) | 80kg以上 | 6〜10回 | 4〜5セット |
| 初心者(女性) | 15〜25kg | 10〜12回 | 3セット |
| 中級者(女性) | 30〜40kg | 8〜12回 | 3〜4セット |
フォームが崩れるほどの重量を扱うのは禁物です。特に腰が丸まったり、上体が起き上がったりする場合は重量を下げましょう。
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バーベルロウで効果を高めるコツ
肩甲骨を寄せることに集中する
腕の力で引こうとすると、背中ではなく二頭筋に効いてしまいます。「肘を後ろに引く」よりも「肩甲骨を背骨に寄せる」というイメージで動作すると、広背筋・僧帽筋への刺激が格段にアップします。
上体の角度を一定に保つ
引き上げるときに上体が起き上がってしまう(チーティング)と、背中への負荷が抜けてしまいます。上体の角度を約45度でキープすることを常に意識しましょう。
バーを引く位置を変えてみる
おへそに向かって引くと広背筋下部、みぞおちに向かって引くと僧帽筋中部への刺激が変化します。狙いたい部位に合わせて引く位置を調整してみましょう。
リストストラップを活用する
高重量になると握力が先に限界を迎えることがあります。リストストラップを使えば握力の心配なく背中を追い込めるため、中級者以上は積極的に活用するのがおすすめです。
トレーニングベルトで腰を守る
バーベルロウは前傾姿勢で高重量を扱うため、腰への負担が大きくなりがちです。トレーニングベルトを着用して腹圧を高めることで、脊柱の安定性が増し、腰痛のリスクを軽減できます。
バーベルロウの注意点・よくあるNG
腰が丸まった状態で引く
もっとも多いNGフォームです。腰が丸まると椎間板への負荷が急増し、腰痛やヘルニアの原因になります。鏡やスマホの動画で自分のフォームを確認する習慣をつけましょう。
反動で体を揺らす
体を前後に揺すってバーを振り回すのは、背中に効かないだけでなく腰への負担も大きくなります。コントロールできる重量で丁寧に行いましょう。
手首を巻き込む
バーを握るときに手首が曲がっていると、手首を痛めるリスクがあります。手首をまっすぐに保ち、前腕の延長線上にバーが来るように握りましょう。
腰に不安がある方や、初めてバーベルロウに挑戦する方は、まずスミスマシンやダンベルロウから始めるのも有効な選択肢です。
バーベルロウのバリエーション
ペンドレーロウ
毎レップ、バーベルを床に完全に下ろしてから引き上げるバリエーションです。反動が使えないため、ストリクトなフォームが身につきやすいのがメリットです。
Tバーロウ
バーベルの一端を固定し、もう一端を持って引くバリエーションです。腰への負担が比較的少なく、背中の厚みを作るのに効果的です。
ダンベルロウ(ワンハンドロウ)
片手ずつ行うため左右差の修正に適しています。ベンチに片手をつくことで腰への負担が軽減され、初心者にもおすすめです。


よくある質問(Q&A)
Q. バーベルロウとラットプルダウンはどう使い分ける?
バーベルロウは「水平方向に引く」動作で背中の厚みを作り、ラットプルダウンは「垂直方向に引く」動作で背中の広がりを作ります。両方をメニューに組み込むと、背中をバランスよく発達させられます。
Q. バーベルロウの上体の角度はどのくらいが正しい?
一般的には床に対して約45度が目安です。角度が深い(水平に近い)ほど広背筋への刺激が強まりますが、腰への負担も大きくなります。自分の体力や柔軟性に合わせて調整しましょう。
Q. バーベルロウで腕ばかり疲れてしまうのはなぜ?
腕で引こうとしていることが原因です。「肩甲骨を寄せる」「肘を後ろに引く」というイメージで動作し、グリップはバーから落ちない程度の力で握るのがコツです。リストストラップの活用も検討してみてください。
Q. バーベルロウは週に何回やるべき?
背中のトレーニングは週2回程度が一般的です。バーベルロウは脊柱起立筋にも大きな負荷がかかるため、最低でも48〜72時間の休息を挟むのが理想的です。回復が追いつかないと感じたら頻度を落としましょう。
Q. バーベルロウとデッドリフトは同じ日にやってもいい?
どちらも脊柱起立筋に大きな負荷がかかるため、同じ日に行う場合はデッドリフトを先に、バーベルロウを後に配置するのが一般的です。腰の疲労が強いと感じたら別日に分けることも検討しましょう。体のコンディションに合わせて柔軟に調整してください。
まとめ
バーベルロウは、広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋をまとめて鍛えられる、背中トレーニングの柱となる種目です。正しいフォームで継続すれば、後ろ姿に厚みとボリュームが生まれ、姿勢改善にもつながります。
もっとも大切なのは「腰を丸めない」ことです。胸を張り、背すじを伸ばした前傾姿勢を保ちながら、肩甲骨を寄せるイメージでバーを引きましょう。フォームに不安がある方は、軽い重量から始めて鏡や動画でチェックするのがおすすめです。
外部参考リンク:ベントオーバーロウのやり方・重量・効果(MELOS) / 効率よく背中を筋肥大するベントオーバーローのやり方(ビーレジェンド)
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