背中のトレーニングは難しいと言われることが多いです。「自分の目で見えない部位だから効いているのかわからない」という声は本当によく聞きます。そんな方におすすめしたいのがワンハンドロウ(ワンハンドローイング)です。片手ずつ行うことで広背筋への意識を集中しやすく、背中トレの入門種目としても上級者の追い込み種目としても優秀な存在なのです。
この記事では、ワンハンドロウの正しいフォーム、効果を最大化するコツ、重量設定の目安まで、初心者にもわかりやすく解説していきます。
最初の1つで迷ったら、ここから選ぼう
自宅トレで本当に要るものは、思っているより少ないです。優先度の高い順に器具とギアを並べて、それぞれ何ができるようになるかを整理しています。

ワンハンドロウとはどんな種目?
ワンハンドロウは、ダンベルを片手で持ち、ベンチに片手と片膝をついた姿勢から、ダンベルを引き上げる背中のトレーニング種目です。正式には「ワンアームダンベルロウ」とも呼ばれます。
片手ずつ行うため、左右の筋力差を修正しやすいのが特徴です。バーベルロウなどの両手種目では強い方の腕に頼りがちですが、ワンハンドロウなら弱い方の背中も均等に鍛えられます。
- 片手ずつ行うことで広背筋への集中度が高い
- 左右の筋力差を是正できる
- ベンチで体を支えるため、腰への負担が比較的少ない
- 初心者でも取り組みやすい背中種目
ワンハンドロウで鍛えられる筋肉
広背筋
背中の大部分を覆う大きな筋肉で、ワンハンドロウのメインターゲットです。腕を体の後方に引く動作で強く収縮します。この筋肉が発達すると、逆三角形のシルエットやウエストが細く見える効果が期待できます。
僧帽筋(中部・下部)
肩甲骨を内側に引き寄せる動作で使われる筋肉です。ワンハンドロウでは、ダンベルを引き上げる際に肩甲骨を寄せることで僧帽筋の中部から下部にも刺激が入ります。
菱形筋
肩甲骨の内側に位置する筋肉で、肩甲骨の安定性に関わります。僧帽筋と共同して働くことで、背中の厚みを作る役割を持ちます。
上腕二頭筋
ダンベルを引く動作で補助的に使われます。メインターゲットではありませんが、グリップの握り方によって関与度が変わります。


ワンハンドロウの正しいやり方・フォーム
ステップ1:スタートポジション
フラットベンチに右膝と右手をつき、左足は床にしっかり踏ん張ります。左手でダンベルを持ち、背筋をまっすぐに伸ばした状態をキープします。このとき、腰が丸まったり反りすぎたりしないように注意しましょう。
ステップ2:ダンベルを引き上げる
息を吐きながら、肘を体の後方に引くようにしてダンベルを引き上げます。肩甲骨を背骨に向かって寄せる意識を持つと、広背筋に効きやすくなります。ダンベルは下腹部〜腰骨あたりに向かって引くイメージで行いましょう。
ステップ3:ダンベルを下ろす
息を吸いながら、ゆっくりとダンベルを下ろしていきます。腕が完全に伸びきるところまで下ろし、広背筋のストレッチ感を得てから次のレップに移ります。
- 体がひねらないようにする。ダンベルを引く際に体幹が回旋してしまうと、広背筋への刺激が逃げる
- 肩をすくめない。肩が上がると僧帽筋上部に負荷が逃げてしまう
- 腕の力で引かない。「肘を後ろに引く」意識で行うと背中に効きやすい
ワンハンドロウの重量・回数・セット数の目安
初心者の重量目安
体重60〜70kgの男性なら、10〜15kg程度からスタートするのがおすすめです。まずは広背筋に効いている感覚をつかむことが先決です。
中級者以上の重量目安
フォームが安定したら、20〜30kg程度まで段階的に上げていきます。上級者は40kg以上を扱う方もいますが、フォームの正確性を維持できる重量で行うことが大前提です。
回数とセット数
筋肥大目的なら、片側8〜12回を3〜4セットが基本です。左右の筋力差がある場合は、弱い方を先に行って、その回数に合わせると左右均等に鍛えやすいです。
ワンハンドロウの効果を高めるコツ
肘をリードする意識で引く
ダンベルを「手で持ち上げる」のではなく、「肘を天井に向かって引く」意識で行いましょう。こうすると自然に肩甲骨が動き、広背筋への刺激が強まります。
小指側で握り込む
ダンベルを握るとき、小指と薬指で強く握り、親指は軽く添える程度にすると広背筋に効きやすくなります。これは手の回旋と背中の筋肉の神経的なつながりを利用したテクニックです。
トップポジションで1秒止める
ダンベルを引き上げたトップポジションで1秒ほど止めて、広背筋の収縮感を意識しましょう。惰性で上げ下げするよりも格段に効果が高まります。
ストレッチポジションを大切にする
ダンベルを下ろしたボトムポジションでは、広背筋がしっかりストレッチされる位置まで腕を伸ばすことが重要です。ストレッチ刺激は筋肥大に効果的とされているので、可動域を制限しないようにしましょう。


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ワンハンドロウのバリエーション
ベンチなしワンハンドロウ
ベンチがない環境では、片手をダンベルラックや椅子に置いて行うこともできます。ただし、体の安定性が下がるためフォームが崩れやすくなる点に注意が必要です。
メドウズロウ
バーベルの端をつかんで行うワンハンドロウのバリエーションです。ボディビルダーのジョン・メドウズ氏が考案した種目で、ストレッチが深くかかりやすいのが特徴です。
インクラインベンチワンハンドロウ
インクラインベンチにうつ伏せになって行うバリエーションです。体幹の安定性が高まり、チーティング(反動)を防げるため、広背筋にピンポイントで効かせやすいです。
ワンハンドロウでよくあるフォームのミスと改善策
体がひねってしまう
重量が重すぎると、ダンベルを引く際に体幹が回旋してしまいます。これでは広背筋ではなく体幹の回旋力で上げていることになり、効果が大幅に減ります。体がひねらない重量まで落として、鏡を見ながらフォームを確認しましょう。
肩が上がってしまう(シュラッグ動作)
ダンベルを引く際に肩がすくんでしまうと、僧帽筋上部に負荷が逃げてしまいます。引く前に意識的に肩を下げ(肩甲骨を下制し)、その状態をキープしたまま引き上げることで改善できます。
可動域が狭い
ダンベルを引き上げる高さが低いと、広背筋の収縮が不十分になります。へそ〜腰骨あたりまでしっかり引き上げ、肩甲骨を背骨に寄せきることを意識しましょう。逆に、ボトムポジションでは腕を完全に伸ばして広背筋をストレッチさせることも忘れないようにしてください。
背中が丸まる
前傾姿勢で背中が丸まると、腰椎に大きな負担がかかります。胸を張り、視線は斜め前方の床を見るくらいの角度にすると、自然と背筋が伸びた姿勢をキープしやすいです。
ワンハンドロウに関するQ&A
Q. ワンハンドロウとベントオーバーロウはどっちがいい?
どちらも背中の種目として優秀ですが、目的が異なります。ベントオーバーロウは高重量で背中全体を鍛えるコンパウンド種目です。ワンハンドロウは片手ずつ広背筋にフォーカスするアイソレーション的な種目です。両方メニューに取り入れるのがベストです。
Q. 腕が先に疲れてしまう場合はどうする?
腕が先に疲れるのは「腕で引いている」証拠です。リストストラップやパワーグリップを使ってグリップの負担を減らし、背中の意識に集中しましょう。これだけで劇的に改善するケースが多いです。
Q. 左右でやりやすさが違うのは問題?
左右差があるのは普通のことです。弱い方の回数に合わせてトレーニングを行い、徐々に差を縮めていきましょう。無理に強い方に合わせると左右差が広がってしまいます。
ワンハンドロウを取り入れた背中トレメニュー例
ワンハンドロウを背中トレに組み込む場合、以下のようなメニュー構成がおすすめです。
背中トレメニュー例(中級者向け)
- チンニング(懸垂):限界回数 × 3セット
- ベントオーバーロウ:8〜10回 × 3セット
- ワンハンドロウ:10〜12回 × 3セット(片側ずつ)
- ラットプルダウン:10〜12回 × 3セット
- フェイスプル:15回 × 3セット
背中のトレーニングは「引く方向」によって刺激される部位が変わります。チンニングやラットプルダウンは垂直方向の引き動作で広背筋の広がりを、ワンハンドロウやベントオーバーロウは水平方向の引き動作で背中の厚みを重点的に鍛えられます。
ワンハンドロウはメニューの中盤〜後半に配置するのが一般的です。コンパウンド種目で背中全体を疲労させた後、片手ずつ丁寧に効かせることで、広背筋の追い込みが深くなります。また、左右差の是正という目的がある場合は、メニューの序盤に持ってきて弱い方から先に行うのも有効なアプローチです。


ワンハンドロウにおすすめの補助器具
ワンハンドロウの効果をさらに高めるために、以下の補助器具を活用してみましょう。
パワーグリップ
グリップの負担を軽減し、背中の筋肉に意識を集中しやすくします。腕が先に疲れてしまう方には特におすすめです。バーに巻きつけるタイプが主流で、装着も簡単です。
リストストラップ
パワーグリップと同様にグリップを補助する道具です。高重量を扱いたい上級者はリストストラップの方がホールド力が強い場合が多いです。
トレーニングベルト
高重量のワンハンドロウでは腹圧の維持が重要です。トレーニングベルトを巻くことで腹圧が高まり、脊柱の安定性が向上します。腰に不安がある方にもおすすめです。
まとめ
ワンハンドロウは、広背筋をピンポイントで鍛えられる優秀な背中種目です。片手ずつ行うことで筋肉への意識が高まりやすく、左右の筋力差の修正にも役立ちます。フォームのポイントは「肘で引く意識」「肩甲骨を寄せる」「ストレッチポジションまでしっかり下ろす」の3つです。これを押さえるだけで、背中トレの質が大きく変わるはずです。逆三角形の背中を目指して、コツコツ取り組んでいきましょう。
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参考:MELOS「ダンベル背筋トレーニング ワンハンドロウを解説」|uFit「ワンハンドローイングやり方を徹底解説」|beLEGEND「背中を効率よく鍛えるワンハンドローイング」
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