自宅筋トレで最も鍛えにくい部位、それが「背中」です。腕立て伏せで胸は鍛えられますし、スクワットで脚も鍛えられます。しかし背中を鍛えるには「引く動作」が必要で、器具なしだと非常に難しいのが現実です。
そこで活躍するのが懸垂バーです。自宅に1本あるだけで背中のトレーニングが一気に充実します。背中を鍛えるだけで見た目が大きく変わりますので、コスパの高い投資と言えます。
この記事では、懸垂バーの種類・選び方・おすすめ商品・トレーニング方法まで、必要な情報をすべてまとめました。自分に合った一本を見つけて、自宅トレのレベルを一段上げていきましょう。

懸垂バーの種類
1. ドア取り付け型(ドアジム)
ドア枠に引っ掛けるだけで設置できるタイプです。工事不要で、使わないときは外しておけます。最も手軽ですが、ドア枠の強度や幅によっては使えない場合もありますので注意が必要です。
メリット:安い(2,000〜5,000円)、設置が簡単、省スペース
デメリット:ドア枠に傷がつく可能性、耐荷重に限りがある、握り方のバリエーションが少ない
2. 突っ張り型(つっぱり棒タイプ)
廊下やドア枠の内側に突っ張り棒のように固定するタイプです。ドア取り付け型より安定感があります。壁に穴を開ける必要がないため、賃貸でも使いやすいのが特徴です。
メリット:比較的安定、壁に穴を開けない、高さ調整可能
デメリット:設置幅に制限がある、壁の強度が必要、定期的な増し締めが必要
3. スタンド型(チンニングスタンド)
独立した台に懸垂バーが付いているタイプです。最も安定感があり、懸垂以外にもディップスやレッグレイズができるモデルもあります。ただしスペースが必要です。
メリット:最も安定、多機能、壁やドア枠を傷つけない
デメリット:場所を取る、価格が高め(8,000〜30,000円)、組み立てが必要
4. 壁掛け型
壁にネジで直接固定するタイプです。非常に安定感がありますが、壁に穴を開ける必要があるため賃貸では基本的にNGです。持ち家の方向けになります。
メリット:最も頑丈、省スペース
デメリット:壁に穴を開ける、取り付け工事が必要

懸垂バーの選び方
耐荷重は必ず確認
耐荷重は絶対に妥協してはいけないポイントです。自分の体重+トレーニング中の反動を考慮して、自分の体重の1.5倍以上の耐荷重があるものを選びましょう。体重70kgなら耐荷重105kg以上が目安です。安全マージンは大きいほうが安心です。
設置場所に合ったタイプを選ぶ
- 賃貸で壁に穴を開けられない → ドア取り付け型 or 突っ張り型
- スペースに余裕がある → スタンド型
- 持ち家で自由に設置できる → 壁掛け型
グリップの種類
握る位置や角度のバリエーションが多いほど、さまざまな種目ができます。ワイドグリップ、ナローグリップ、ニュートラルグリップ(手のひらが向き合う)に対応しているものがおすすめです。
おすすめ懸垂バー8選
【ドア取り付け型】
1. STEADY 懸垂バー(ドア用)
国内フィットネスブランドの人気モデルです。耐荷重150kgで安心感があります。取り付け幅は62〜100cmに対応しています。グリップにはスポンジが巻かれていて手が痛くなりにくいのも嬉しいポイントです。
2. SABAR ドアジム
コスパ重視ならこちらです。3,000円前後で購入でき、耐荷重は130kgです。シンプルな構造ですが懸垂には十分です。ドア枠保護パッドも付属しています。
【突っ張り型】
3. STEADY 懸垂バー(突っ張り型)
突っ張り式で安定感が高いモデルです。設置幅72〜92cmに対応しています。耐荷重200kgという頼もしいスペックです。滑り止めパッドで壁を傷つけにくい設計になっています。
4. BODYROX つっぱり懸垂バー
ロック機構付きで安全性が高いモデルです。設置幅が65〜100cmと対応範囲が広く、多くの住宅で使えます。マット仕上げのグリップが手に馴染みます。
【スタンド型】
5. WASAI ぶら下がり健康器 BS502
懸垂+ディップス+レッグレイズに対応した多機能スタンドです。耐荷重120kgで、高さは7段階に調節可能です。組み立ても比較的簡単で、1万円台前半で買えるコスパの良さも魅力です。
6. HAIGE パワータワー
頑丈なフレームで耐荷重150kgです。プッシュアップバーも付いていて、これ1台で上半身のトレーニングが完結します。安定感重視の方におすすめです。
7. STEADY 懸垂マシン(多機能タイプ)
懸垂、ディップス、レッグレイズ、腕立て伏せに対応しています。バックレスト付きでディップスがやりやすいのが特徴です。デザインもスタイリッシュで部屋に馴染みます。

【壁掛け型】
8. OneTwoFit 壁掛け懸垂バー
壁に直接取り付ける最強の安定感を持つタイプです。耐荷重200kgです。マルチグリップ対応で、ワイド・ナロー・ニュートラルの3種類の持ち方ができます。持ち家で本格的にトレーニングしたい方に最適です。
懸垂バーでできるトレーニング
懸垂(チンアップ / プルアップ)
プルアップ(順手)
手のひらが前を向く握り方です。広背筋を中心に背中全体に効きます。最もスタンダードな懸垂です。
チンアップ(逆手)
手のひらが自分に向く握り方です。上腕二頭筋と広背筋の下部に効きます。プルアップより比較的やりやすいです。
ワイドグリッププルアップ
手幅を肩幅の1.5倍くらいに広げて行います。広背筋の外側に強い刺激が入り、逆三角形の体を作るのに最適です。
ぶら下がり系
ハンギングレッグレイズ
ぶら下がった状態で脚を上げる種目です。腹直筋下部に強烈に効きます。膝を曲げたバージョンから始めましょう。
ハンギングニーレイズ
膝を曲げた状態で胸に引きつける種目です。レッグレイズより難易度が低いため、初心者はこちらから始めてください。
その他
デッドハング
ただぶら下がるだけの種目です。握力強化と背骨のストレッチに効果的です。30秒〜1分キープを目指しましょう。デスクワークで固まった背中がスッキリします。
懸垂ができない方のステップアップ方法
「懸垂1回もできない」という方も安心してください。最初はほとんどの方がそうです。以下のステップで徐々に力をつけていきましょう。
- デッドハング(30秒×3セット):まずはぶら下がれる握力をつける
- ネガティブ懸垂(5回×3セット):ジャンプしてトップポジションに行き、ゆっくり5秒かけて下ろす
- バンドアシスト懸垂:フィットネスバンドを足にかけて補助してもらう
- ハーフ懸垂:可動域を半分にして行う
- フル懸垂:ついに達成です
このステップを2〜3ヶ月かけて進めれば、ほとんどの方が懸垂できるようになります。NSCA JAPANでも段階的なプログレッションの重要性が解説されていますので参考にしてみてください。

設置時の注意点
ドア枠の強度を確認する
ドア取り付け型を使う場合、ドア枠が木製で薄い場合は壊れる危険があります。事前にドア枠の素材と厚さを確認しましょう。心配であれば、突っ張り型やスタンド型を選んだほうが安全です。
賃貸は養生テープやパッドで保護
壁やドア枠を傷つけないように、設置面にはクッション材や養生テープで保護しましょう。退去時のトラブルを防ぐために、設置前の状態を写真に撮っておくのもおすすめです。
定期的な増し締め
特に突っ張り型は、使用を重ねるうちに緩んでくることがあります。週に1回は緩みがないかチェックして、必要に応じて増し締めをしてください。
トレーニング中に懸垂バーが外れると大ケガにつながります。毎回のトレーニング前に、懸垂バーがしっかり固定されているか確認する習慣をつけてください。特に突っ張り型は定期的な増し締めが必須です。
懸垂バーと合わせて使いたいアイテム
- パワーグリップ:握力を補助して背中に集中できます
- フィットネスバンド:懸垂の補助に使えます
- トレーニングマット:着地時のクッション&防音になります
- 液体チョーク:手汗で滑るのを防ぎます
よくある質問(Q&A)
Q. 懸垂バーで壁やドア枠を壊す心配はありますか?
A. 耐荷重を守り、正しく設置すれば基本的に心配ありません。ただし、ドア枠が古かったり、木製で薄い場合は損傷のリスクがあります。不安な場合はスタンド型を選ぶのが安心です。
Q. 懸垂バーでの筋トレは毎日やっても大丈夫ですか?
A. 背中の筋肉は回復に48〜72時間かかるため、懸垂は週2〜3回が適切です。毎日やりたい場合は、デッドハング(ぶら下がり)程度にとどめましょう。
Q. 体重が重くても懸垂バーは使えますか?
A. 耐荷重の範囲内であれば問題ありません。体重が80kg以上の方は、耐荷重150kg以上のモデルを選んでください。スタンド型が最も安心です。
Q. 懸垂バーの設置にどのくらい時間がかかりますか?
A. ドア取り付け型なら5分程度、突っ張り型で10〜15分程度、スタンド型で30分〜1時間程度です。スタンド型は組み立てが必要ですが、難しくはありません。
Q. 子どもがぶら下がって遊んでも大丈夫ですか?
A. 耐荷重の範囲内であれば問題ありませんが、必ず大人の監視のもとで使用してください。特にドア取り付け型は、反動をつけると外れる危険があります。
Q. 懸垂バーを使わないときの保管方法は?
A. ドア取り付け型と突っ張り型は外して壁に立てかけておけます。スタンド型は基本的に出しっぱなしになりますが、隅に寄せておけば邪魔になりにくいです。使わない期間が長い場合は、湿気の少ない場所で保管してください。
まとめ
- 懸垂バーは自宅トレーニングの質を劇的に上げてくれるアイテム
- 背中のトレーニングが充実するのが最大のメリット
- 手軽さ重視ならドア取り付け型か突っ張り型がおすすめ
- スペースと予算に余裕があるならスタンド型が長く使える
- 耐荷重は体重の1.5倍以上を目安に選ぶ
- 懸垂ができなくてもデッドハングから始められる
懸垂バーがあれば、自宅で「引く動作」のトレーニングが可能になります。まずは1回のぶら下がりから始めて、コツコツ続けていけば、いつか立派なプルアップができるようになります。ぜひ挑戦してみてください。

参考リンク:
※記事執筆時点の情報です。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。

